不動産担保ローンを徹底比較
まず始めに、簿記で使われる基本的な用語と、簿記の全体的な仕組みを学びます。
簿記を正しく理解するためには、まず簿記で使われる専門のことばを知らなくてはなりません。
資産とか、負債とか、資本ということばが何を意味するのか、勘定とか仕訳ということば、あるいは借方とか貸方ということばが何を意味するかなどを、最初に学ぶことになります。
また簿記は、企業のいろいろな取引を複式記入という独得な方法で記録していきますが、その基本的な仕組みは大企業であっても小企業であっても、異なるところはありません。
伝票とか、コンピュータが使われる場合でも、その仕組みは同じです。
そうした簿記の基本的な骨組みをまずサービス業についてここで学んでいきます。
簿記では、基本的に、資産、負債、資本という3つの計算項目を使用します。
そこで、資産とは何か、負債とは何か、資本とは何か、という3つの問題からまず説明していきましょう。
商店や工場の経営にはいろいろな財産が必要です。
商店や工場で使用するこうした財産を簿記では資産とよびます。
もちろん店主や工場主はその家庭でもいろいろな財産をもっていると思います。
しかし簿記はあくまでも営業上使用する財産だけを計算の対象としますから、店主や工場主の家庭で使っている財産はこうした資産のうちに含めません。
このように営業上使用する財産と家庭で使用する財産とをはっきりと区別することは、お店が別になっていないで、営業の場所と生活の場所が同じところにあるような場合には、とくに重要です。
そこで帳簿をつけ始める場合には、まずどういう財産が営業上使われているかをはっきりさせ、こうした財産の一覧表を作ることが必要です。
いま運送業を営む東京商店が営業上、資産を使用していると仮定しましょう。
この東京商店のもっている資産のうち、現金についてはとくに説明しなくてもわかると思いますので、他の項目について簡単に説明しておきましょう。
まず売掛金ですが、これは運送代金の未収分を意味します。
たとえば、東京商店が顧客の物品を運送した場合、その代金を直ちに現金で支払ってもらうこともあれば、貸しになることもあります。
貸しになった場合には、東京商店は将来現金を支払ってもらう権利をもつわけです。
主たる営業から生じたこうした債権を簿記では売掛金とよんでいます。
したがって、物品販売業では、商品を掛けで売った場合に生ずる債権が、売掛金とよばれます。
次に車両ですが、これは運送用のトラックです。
運送業の場合には、物品の運送という営業活動を行うためには、トラックが必要ですが、これらの運送用のトラックを簿記では車両とよんでいます。
この東京商店の場合には、小型トラック1台が使用されていると仮定しておきましょう。
さらに、営業活動を行うには、事務机やいすなども必要です。
これらを簿記では備品とよんでいます。
さて、ここに例示した東京商店では4種類の資産しかもっていませんが、多くの商店や工場ではもっと多くの種類の資産をもっています。
実際にどのような資産をもっているかは、営業の種類によって違ってきますが、上に示した現金、売掛金、備品などは、ほとんどの商店や工場で見られる種類の資産です。
このほか、商品の販売を目的とする物品販売業では、商品が最も代表的な資産として加わってきますし、製造業では原材料や製品などの資産が加わります。
いま述べたように、簿記では、店主や工場主の財産のうち、営業上使っている財産だけを計算の対象にします。
営業上使用しているこうした財産を簿記では資産とよんでいるわけですから、これらの資産の合計は、店主や工場主がその所有する全財産のうち営業のために使っている金額を示すことになります。
簿記では、店主や工場主が自分の財産のうち、営業のために使用している金額を資本とよびます。
東京商店について説明すると、次のようになります。
資本は¥500,000とします。
この資本の額は資本金として表示されます。
このように、店主や工場主が営業上使用している資産の合計と資本とは等しくなります。
もし、店主が自分の財産のうちからさらに現金¥50,000を営業資金として追加したとすれば、資産の総額は¥550,000となり、資本も¥50,000だけ増加して¥550,000になります。
この場合、資産と資本との関係は次のようになります。
もし、店主が営業で使用している財産のうち現金¥20,000を家計のほうで使ったとすれば、営業で使用している財産はそれだけ減少し、資産合計は¥480,000となり、その結果資本も¥20,000だけ減少して、¥480,000となります。
簿記で資産項目のほか、資本という計算項目を使うのは、店主や工場主がその営業にいくらの財産を使っているかを明らかにするためです。
資産の合計は資本の金額と基本的に一致することになります。
「営業上使用している財産」を、ひとつの面では使用されるかたちでとらえて資産とよび、他の面では店主や工場主がその所有財産の総額のうち営業に使っている金額としてとらえて資本とよんでいるにすぎません。
商店や工場で資産を掛けで買ったり、銀行から営業に必要な資金を借りることがあります。
このように掛けで資産を買えば、その代金は将来支払わなければなりませんし、銀行からの借金は将来返済しなければなりません。
このように店主や工場主は営業上の必要からいろいろな債務を負いますが、簿記では、これを負債とよんでいます。
もちろん店主や工場主の負う債務のなかには営業上のものでないものもあります。
店主や工場主の家庭で買ったみそ、しょうゆの代金やテレビ、電気冷蔵庫などの月賦代金の未払分はいずれも家計の方から支払う債務で、営業上の債務ではありません。
したがって、こうした債務は負債のうちに含めてはいけません。
さきに帳簿をつけ始めるときには営業上の財産をはっきりさせる必要があることを述べましたが、同じように営業上の債務もはっきりさせなければいけません。
営業上の債務にもいろいろな種類があります。
商品や原材料の買い入れ代金の未払から生じた債務は、買掛金とよばれます。
また買い入れた備品や車両の代金の未払から生じた債務は未払金といい、銀行などからの借入によって生じた債務は借入金とよばれます。
営業上生じた負債があるときは、商店や工場で使われている資産の合計はそのまま資本の金額とはなりません。
資産の合計から負債の合計を差し引いた金額が資本です。
負債は営業上使用する資産の総額のうち、店主または工場主以外のものから求められた金額を意味するわけです。
東京商店に車両の購入代金の未払が¥100,000あるとすれば、資本は¥400,000となります。
資産と負債との関係は、資産と資本との関係と同じです。
もし東京商店が銀行から¥100,000を借りてくるとすれば、現金が¥100,000増加しますが、同時に借入金という負債が¥100,000増加します。
反対に未払金のうち¥30,000を支払ったとすれば、現金が¥30,000減少しますが、同時に負債という計算項目が使われるのは、営業上店主または工場主以外の人の財産がいくら使われているかを示すためです。
これまで簿記の基本的な計算項目として資産、負債、資本の3つを説明してきました。
これまでに説明したところから、これら3つの計算項目の関係が「資本=資産−負債」というような等式によって示されることがわかると思います。
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